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輸入車は本当に壊れやすい?よくあるトラブルと「壊れにくく付き合う」コツ

13 分で読めますPUBLISHED 2025/12/07
#輸入車#故障#トラブル事例#メンテナンス

「輸入車=壊れやすい」というイメージはどこまで本当なのか。よくあるトラブルの種類、発生しがちな年式や走行距離、国産との違い、壊れにくく付き合うためのポイントを整理します。

GUIDE OUTLINE

このガイドは、「ガイド」 に関する基本的な考え方や、順番を整理するためのメモです。細かい 数字の比較というよりも、「まずここから押さえておくと楽」という 目線で構成しています。

「輸入車は壊れる」の正体はどこにある?

産から輸入車に乗り換えた人の多くが口にするのが「思っていたより普通」「想像よりは壊れない」という感想です。一方で「当たり年に重い故障が2〜3発来てしまった」という声も確かにあります。

このギャップの正体は何か。ポイントは次の3つです。

・壊れやすい箇所が国産と少し違う ・1回あたりの修理金額が大きくなりがち ・個体差とメンテナンス履歴の影響が国産よりハッキリ出る

1. 輸入車でよくあるトラブルの種類

電装系・センサー類

最も頻度が高いのがここです。

・各種センサー(O2、エアマス、ABS、タイヤ空気圧など) ・ウインドウレギュレーターやドアロックアクチュエーター ・ナビ/ディスプレイ/メディアユニットの不具合

走行に致命的な影響がないものも多いですが、警告灯が点灯したり、ウインドウが動かなくなったりと「生活のストレス」につながりやすい分野です。

足回り・サスペンション

・ショックアブソーバーからのオイルにじみ ・ブッシュの亀裂やへたり ・スタビリンクやボールジョイントのガタ

乗り心地の悪化や異音として現れます。高速道路や綺麗な路面が多い地域と、段差の多い地域では寿命が変わりやすい部分です。

冷却・オイル系

・ラジエーターホースやウォーターポンプからの漏れ ・オイルフィルターハウジングやガスケットからのオイルにじみ

ここは輸入車だけの問題ではありませんが、樹脂パーツの使い方や取り回しの都合で「この年代のこのエンジンはここが弱い」といった定番ポイントが決まっていることが多いです。

2. 壊れやすさが出やすい年式と走行距離

ざっくりとした目安ですが、輸入車は次のようなタイミングでトラブルが出やすくなります。

・新車〜3年:初期不良とソフトウェア系がメイン。保証の範囲で対応されることがほとんど ・3〜7年または3〜7万km:ゴム/樹脂部品や一部センサーの寿命が見え始める ・7〜10年以上または10万km〜:足回りや冷却周り、オイルにじみなど「年数による疲れ」がじわじわ出てくる

「10万kmを超えると一気に壊れ始める」というよりも、5〜10年/5〜10万kmのゾーンでどれだけしっかりメンテされてきたかによって、その後の安定度が変わるイメージです。

3. 国産との違いは「壊れるか」ではなく「壊れた時の重さ」

国産車でも10年10万kmを超えてくると、足回りや電装系のトラブルは普通に出てきます。違いが出やすいのは次の部分です。

・部品代:輸入車は1点あたりの単価が高いものが多い ・工賃:ディーラー工数単価が高めに設定されている ・構造:エンジンルームがギチギチで工数がかかる作業がある

結果として「トラブルの頻度そのものは大きく変わらないが、1回あたりのダメージが重い」という形で体感されやすくなります。

4. 壊れにくく付き合うための4つのポイント

1) メンテ履歴がハッキリしている個体を選ぶ

・車検/点検の記録簿がしっかり残っているか ・オイル交換の頻度はどうだったか ・定番トラブル箇所がすでに予防整備されているか

「とにかく安い個体」よりも「整備にお金を掛けてきた個体」を選ぶ方が、トータルの出費は小さくなることが多いです。

2) ディーラーだけに頼らない

・新車保証中やリコール/サービスキャンペーンはディーラー ・保証が切れた後の消耗品/定番トラブルは専門店や街の工場も候補に

見積もりを2箇所以上で取ってみるだけでも「同じ作業でも金額がこれだけ違うのか」が分かりやすくなります。

3) オイルと冷却系にはケチらない

・指定粘度/規格のエンジンオイルをきちんと守る ・ウォーターポンプやホース類の劣化サインを見逃さない

エンジン本体やヘッドガスケットレベルのトラブルになると、一気に数十万円コースになることもあります。ここはケチらない方が結果的に安くつきます。

4) 年間いくらまでなら「壊れても許せるか」を決める

「絶対壊れない車」を探すのではなく「年間◯万円までならトラブルも含めて許せる」と決めておくと、精神的にかなり楽になります。

5. こんな人には輸入車が向きやすい

・多少のトラブルも「ネタ」として楽しめる ・事前に情報を集めて、予防整備を組み立てるのが嫌いではない ・国産では味わえないフィーリングやデザインに価値を感じる

逆に

・クルマには一切手間や予算を割きたくない ・通勤の足として絶対に止まってほしくない

という人には、ややリスクの高い選択肢になります。

6. まとめ:「壊れる前提」で準備しておけば怖くない

輸入車は「壊れない」わけではありませんが、「何も知らずに買って何も準備しない」から怖く感じる側面も大きいです。

・壊れやすい箇所とタイミングを知る ・メンテ履歴の良い個体を選ぶ ・ディーラーと専門店を使い分ける ・年間のトラブル予備費を決めておく

この4つを押さえておけば、「壊れたら即ゲームオーバー」ではなく「想定の範囲内のハプニング」として楽しめる余地が生まれます。

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