GUIDE OUTLINE
このガイドは、「ガイド」 に関する基本的な考え方や、順番を整理するためのメモです。細かい 数字の比較というよりも、「まずここから押さえておくと楽」という 目線で構成しています。
雪道初心者が陥る「4WDの罠」
「自分の車は4WD(四輪駆動)だから雪道も大丈夫」と思っていませんか? 確かに4WDは「進む力(トラクション)」は強力です。坂道発進や深い雪でもグイグイ進んでくれます。
しかし、「止まる性能」は2WDと全く変わりません。 むしろ、4WD車は構造上、車重が重くなるため、一度滑り出すと慣性で止まりにくくなることさえあります。
「進めるからスピードを出す」→「カーブや停止で止まれない」というのが、雪道での4WD事故の典型パターンです。
「急」のつく操作は厳禁
雪道運転の鉄則は「急ハンドル」「急ブレーキ」「急加速」をしないことです。
- ブレーキ: フットブレーキを一気に踏むとABSが作動しても制動距離が伸びます。手前から十分に減速し、エンジンブレーキを活用して速度を落としましょう。
- ハンドル: タイヤのグリップ力を探るように、じわっと切り始めます。
恐怖の「ブラックアイスバーン」
一見、ただのアスファルトの濡れた路面に見えるのに、実は表面がカチカチに凍っている状態を「ブラックアイスバーン」と呼びます。
- 発生しやすい場所: 橋の上(地熱がないため)、トンネルの出入り口、交差点の手前、日陰。
- 見分け方: 路面が黒く光っていたら「凍っている」と疑ってかかりましょう。
もしスタックして動けなくなったら
新雪やぬかるみでタイヤが空転し、進めなくなることを「スタック」と言います。焦ってアクセルを全開にすると、雪を掘ってしまい余計に埋まります。
脱出テクニック「もみ出し」
車を前後に揺らして振り子の要領で脱出する方法です。
1. ハンドルをまっすぐにする。 2. 「Dレンジ」で少し進む → すぐ「Rレンジ」で少し戻る。 3. これをリズミカルに繰り返し、振れ幅を大きくして勢いをつけて脱出します。
緊急時の裏技
- フロアマットを使う: タイヤの下にフロアマットや毛布を噛ませて摩擦力を稼ぐ(※勢いよく飛び出すことがあるので周囲に注意)。
- 同乗者に押してもらう: 重量を軽くし、人力のアシストを加える。
- 空気を抜く: タイヤの空気圧を下げて接地面積を増やす(※脱出後はすぐにガソリンスタンドで補充が必要)。
無理だと判断したら、燃料が尽きる前に早めにJAFなどのロードサービスを呼びましょう。待機中は一酸化炭素中毒を防ぐため、マフラー周りの雪除けを最優先してください。