GUIDE OUTLINE
このガイドは、「ガイド」 に関する基本的な考え方や、順番を整理するためのメモです。細かい 数字の比較というよりも、「まずここから押さえておくと楽」という 目線で構成しています。
冬の道路は「塩」だらけ?融雪剤の恐怖
スキー場への往復や、雪が降った後の高速道路を走ると、車が真っ白に汚れることがあります。あの汚れの正体は、泥だけでなく「融雪剤(凍結防止剤)」が含まれています。
主な成分は「塩化カルシウム(塩カル)」や「塩化ナトリウム」。つまり、冬の道路を走るということは、塩水の中を走っているのと同じ状態なのです。
放置するとどうなる?
- 下回りのサビ: マフラーに穴が空いたり、サスペンションのボルトが固着して外れなくなったりします。
- 塗装へのダメージ: ボディに付着したまま放置すると、塗装面のシミやクリア剥げの原因になります。
- アルミホイールの腐食: 表面のコーティングを侵し、白サビ(ミミズ腫れのような腐食)を発生させます。
正しい「冬の洗車」のポイント
「どうせまた汚れるから」と春まで放置するのはNGです。以下のポイントでこまめに塩分を落としましょう。
1. 最優先は「下回り」
一番ダメージを受けるのは、普段見えない車体の裏側(下回り)です。
- 高圧洗浄機を使う: コイン洗車場の「ガンタイプ」の高圧洗浄機で、タイヤハウスの中や車体の底面を念入りに流します。
- 下部洗浄オプション: ガソリンスタンドの洗車機にある「下部洗浄」オプションも有効です。
2. 洗車の頻度は?
- 理想: 雪道を走った直後、または週末ごと。
- 最低限: 「白い汚れ」が目立ってきたら早めに水洗いだけでもする。
寒い時期の手洗いは辛いですが、高圧水で「塩分を飛ばす」だけでも効果は絶大です。
フロントガラス凍結!やってはいけないNG行動
冬の朝、急いでいる時に限ってフロントガラスがガチガチに凍っていることがあります。ここで焦ってやりがちなのが「お湯をかける」ことですが、これは絶対にNGです。
なぜ「お湯」はダメなのか?
- ガラスが割れる: 急激な温度変化(熱膨張)により、ガラスにヒビが入る恐れがあります。特に飛び石などで小さなキズがある場合は高確率で割れます。
- 再凍結する: かけたお湯がすぐに冷えて、さらに分厚い氷の膜を作ってしまうことがあります。
正しい解凍テクニック
#### A. 解氷スプレーを使う(推奨)
カー用品店やホームセンターで数百円で売っています。アルコール成分で氷点下を下げ、一瞬で溶かします。1本車に積んでおくと安心です。
#### B. 自作解氷液を作る
解氷スプレーがない場合、消毒用アルコール(エタノール)と水を「2:1」の割合で混ぜてスプレーボトルに入れるだけで代用できます。
#### C. デフロスターを活用する
エンジンの暖機とともに、エアコンの「デフロスター(扇形のマーク)」をONにします。時間はかかりますが、最も安全な方法です。
冬のトラブルを未然に防ぐために
- ウォッシャー液の濃度: 水だけで薄めているとタンク内で凍って破損することがあります。寒冷地対応のものを原液〜2倍希釈程度で使いましょう。
- ワイパーを立てる: 雪の予報がある時は、雪の重みや凍結でゴムが変形するのを防ぐため、ワイパーを立てておきましょう。
まとめ
冬の車管理は「サビ」と「凍結」との戦いです。
- 雪道を走ったらなるべく早く下回りの塩分を洗い流す
- ガラスの凍結にはお湯を使わず、解氷スプレーを使う
この2つを意識するだけで、春を迎えた時の愛車のコンディションに大きな差がつきます。特に輸入車や高級車にお乗りの方は、下回りのケアを入念に行いましょう。