GUIDE OUTLINE
このガイドは、「お金・購入計画」 に関する基本的な考え方や、順番を整理するためのメモです。細かい 数字の比較というよりも、「まずここから押さえておくと楽」という 目線で構成しています。
まず最初に決めるべきは「車種」ではなく「予算の枠」
中古輸入車探しで一番多い失敗パターンは「予算より先に車種に惚れてしまう」ことです。先に欲しい車だけ決めてしまうと
・維持費や整備費まで含めたトータルコストが見えない ・無理なローンやギリギリの家計バランスで突っ込んでしまう
というリスクが一気に高まります。
最初に決めるべきは「毎月いくらまでなら気持ちよく払えるか」です。
・ローン+駐車場+保険+ガソリン+メンテ代の合計 ・手取り月収の何%までなら趣味として許せるか
この枠が決まると、その中で選べる車種が見えてきます。
1. 予算の組み立て方
一括かローンかを決める
・一括購入:車両価格は抑えめにして、維持や整備に余裕を持たせるやり方 ・ローン:月々のキャッシュフローを平準化しつつ、頭金とボーナス払いで調整
ローンを組む場合は「金利込みで総額いくら払うことになるか」を必ず確認しましょう。
年間維持費をざっくり積み上げる
・税金+保険+車検積立 ・消耗品・トラブル予備費
車両本体に予算を全部突っ込むのではなく「維持費用の箱」を別に用意しておくのがポイントです。
2. お店選びで見るべきポイント
専門性と在庫の偏り
・特定のブランドやセグメントに強いお店か ・展示車両の整備履歴や程度に一貫性があるか
輸入車は「何でも扱う店」よりも「このブランドは任せてください」という店の方が情報とノウハウが蓄積されています。
整備工場や提携工場の有無
・自社ピットを持っているか ・持っていない場合、どの工場に出しているか
販売だけでなく「売った後にどこで整備するか」が具体的にイメージできるお店が理想です。
説明の透明性
・悪い点やリスクもきちんと説明してくれるか ・保証の範囲やできないことを正直に話してくれるか
メリットしか言わないお店よりも「ここは弱いですが、その代わりここまで整備して出します」と具体的に話せるお店の方が結果的に信頼できます。
3. 現車チェックのポイント
外装・内装
・パネルのチリや色味が左右で大きく違わないか ・塗装のムラや、明らかに再塗装された形跡がないか ・内装の使用感が走行距離と大きく乖離していないか
「年式や距離の割にあまりに綺麗すぎる」「逆にボロボロすぎる」車は、一度理由を聞いてみましょう。
エンジンルーム・下回り
・オイルにじみや冷却水の漏れ跡 ・社外配線のぐちゃぐちゃな追加や怪しい後付けパーツ
ここは素人目でも「なんとなく汚い」「整っていない」と感じるかどうかが意外と当たります。不安なら事前に提携工場などで点検してもらう選択肢もあります。
試乗で見るポイント
・エンジン始動直後の音や振動 ・低速域でのギクシャク感や変速ショック ・段差を越えた時の足回りの異音
「なんとなく違和感がある」「説明と体感がズレている」と感じたら、一度持ち帰って他の個体も見てみるのがおすすめです。
4. 契約前に必ず確認したいこと
保証の有無と範囲
・どの部位が何年何kmまで対象か ・工賃まで含まれるのか、部品代だけなのか ・対応は自社工場のみか、全国ディーラーでもOKなのか
保証内容は「書面でもらう」が鉄則です。口頭の約束だけで進めるのは避けましょう。
納車前整備の内容
・油脂類の交換範囲(エンジンオイル/ミッション/ブレーキフルード等) ・消耗品の交換(ブレーキパッド・ワイパー・バッテリー等) ・車検取得の有無とその範囲
「どこまでやって渡すのか」がはっきりしているほど、納車後のトラブルが減ります。
5. チェックリスト:この項目だけは見逃さない
1. ローン+維持費まで含めた年間予算を決めたか 2. 狙っている車種の「持病」とおおよその修理費を調べたか 3. お店の得意分野と整備体制を確認したか 4. 現車の整備履歴とメンテ履歴を見せてもらったか 5. 試乗して違和感がないか、自分の用途と合っているか 6. 保証範囲と納車前整備の内容を「書面」で確認したか
6. まとめ:「安さ」ではなく「トータルの安心感」で選ぶ
中古輸入車は、同じ価格帯の国産車よりも装備や質感が高い一方で、維持や修理のリスクも抱えています。
・車両本体価格だけで判断しない ・整備履歴とお店の体制を見る ・事前の情報収集と現車チェックをセットで行う
この3つを押さえておけば、「安さだけを追いかけて地雷を踏む」確率は大きく下げられます。